ゴルフのプレーをストロークの貢献度で分析するためには、センサーやスマートウォッチなどプレー中に使用する機器だけでなく、分析結果を参照するためのアプリの使い勝手も重要度が高い。
ここでは、センサーやスマートウォッチで検知したプレー履歴を、GarminとArccosのスマートフォンアプリで参照・編集する際の画面について比較する。
なお、アプリをインストールしたスマートフォンはiPhone11(iOS14.4)で、アプリのバージョンはそれぞれArccos Caddieがver.4.3.4、Garminがver.1.29.0.13で画面や機能を確認した。
また、画面イメージはArccos Caddieを左側にGarminを右側に配置して、対応する画面が提供されていない場合は画面イメージを配置せず、文章を記述している。
各ホールのショット履歴表示
ティーショットとアプローチショットに関しては、GarminもArccosも画面構成に大きな違いは感じない。
個人的にはArccosの航空写真表示の方が見やすいし、プレーを振り返りやすいと感じる。このホールの検知結果についてはArccosの方が正確だが、ショットに関してはこの程度の誤差は許容範囲だと思う。
ショット履歴の修正
ショット履歴は、どちらも記録された地点(使用クラブと飛距離が表示されている)をタップすれば、地点を修正したり、使用クラブを変更することができる。



Arccosのショット履歴編集は、使用クラブ、ライ、ペナルティを画面下部のメニューから選択して編集する。
Garminはライ、使用クラブと最終結果を1つの画面で編集する。プレー中にスマートウォッチで入力するペナルティは、最終結果とは連動しておらず、編集することができない。
ペナルティの入力
ペナルティは、どちらも仕組み上検知することができないので、手入力する必要があるが、Garminのアプリは手入力に対応していない。

Garminは非対応
OBの場合、ArccosはOBを2ペナルティと入力すれば、簡単にスコアの辻褄を合わせられるが、OBのペナルティは1打(OBになったストロークに1ペナを付加)なので、手入力でショット追加したうえで1ペナルティを入力するのが正しい修正方法だが、ストロークした地点と同じ場所を指で正確にタップするのは難しい。
同じ場所から2回以上OBを打った場合も、手入力でショットを追加してペナルティを加算する必要がある。
Garminは、ショット履歴とスコアが連動していないため、ショットをマップ上に追加してもスコアには反映されない。
ショット履歴の追加
ショットを手入力で追加した場合、どちらも何打目か自動的に判定される。2打目として登録済みの地点よりグリーンから遠い地点に追加すれば、それが2打目として登録され、登録済みの2打目地点は3打目に繰り下がる。


グリーン上のショット(パッティング)履歴の修正

Garminは非対応
Arccos Caddieではグリーン上のショット(パッティング)履歴を修正することができる。記録できるのは、ピン位置とファーストパットの位置に限られる。2パット以上でホールアウトした場合でも、途中経過は記録できないので、ファーストパットがオーバーしたのかショートしたのか、3パットした場合にファーストパットでミスしたのか、セカンドパットでミスしたのか分析することはできない。
私はプレー中にファーストパットの距離を記録しておき、ピン位置を設定したうえで、記録した距離になるようファーストパットの位置を調整している。

また、Arccosではグリーン周りのショートアプローチも、パッティングの編集画面で編集することができる。
Garminは、パッティングの履歴を編集することができず、Arccosのようにグリーン周辺を拡大することもできないので、ショートアプローチを編集するのに苦労する。
また、Garminではグリーン上のプレー履歴を確認できず、GPSで検知した地点に仕様上発生する誤差を修正できないため、アプローチショット(セカンドショット)とショートアプローチ、パッティングの貢献度分析についても結果に大きな誤差が発生する可能性が高い。
ここは、アプリの仕様変更だけで対応できるはずなので、ぜひ機能追加してほしいと思う。
過去のショット地点を表示する
Arccos Caddieは非対応
Garminは、ホールマップ上に過去のプレーでショットした地点を表示することができる。同じゴルフコースで何度もプレーする場合は、傾向を見ることができる。

まとめ
Arccos Caddieはスマホアプリの画面で、すべての履歴を編集することができるが、Garminはパッティングとペナルティを編集することも、確認することもできず、グリーン周りのショートアプローチの編集も非常にやりにくい。
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